2012.12.04
本日、自動車事故で8名の傷病者発生とのこと。ドクターヘリ松本は2フライトドクター+ナースで出動しました。
我々通常は医師1名と看護師1名の二人で出動するのが基本です。
ですが、複数傷病者発生などの特殊な場合には2フライトドクターで出動しようと準備をしていた矢先でした。
災害とは何か?それは医療における需要と供給のバランスが崩れ、供給が追い付かない状態であるというとらえ方があります。
であれば、災害への対応の第一はすなわち、供給を増やすこと=医療者を複数現場に投入することということになります。
実は以前、飯田でのバス事故でやってみた経験がありますが、まだまだシステムとしては出来上がっていないのが現状です。
複数傷病者事案発生の連絡を受けて、フライトDr「た」は追加のドクターとして、財布と電話と靴と上着を用意して、ヘリポートに先行する本日のスタッフDr「こ」とNs「ぴぃ」を追いかけました。
息を切らせながら離陸。
現場はあまり遠くないので、事前の打ち合わせもそこそこにランデブーポイントに着きました。
重症者2名を分担して診療を開始。そのうちの一人傷病者Aはとても重症。Bはまだ待てる状態と判断しました。現場にいる残り6名は軽症で救急隊により分散搬送開始しているとのこと。
フライトスタッフにより重症Aをヘリにて重症対応病院へ搬送し、わたくしはもう一人のBに対応しつつ応援を待つことにしました。
佐久のドクターヘリと諏訪赤十字病院のドクターカーも要請されていましたが、ドクターカーが先に到着。
佐久のヘリはキャンセルしました。天候の問題で通常よりも到着に時間を要するとのことでした。
諏訪赤十字病院のスタッフに傷病者Bの診療と搬送をお願いし、わたくしもAのヘリ搬送に同行することが可能でした。
以前我々と働いていたスタッフが収容病院でお出迎えしてくれました。
やはりまだ慣れていないケースであり、現場には忘れ物も多数。
しかし、諏訪赤十字病院のドクターカー導入やドクターヘリの2機要請、我々の2フライトドクター投入と現有するわが県の医療資源を投入することで需要と供給のアンバランスに一矢報いることができた気がします。
あとは収容病院の皆様宜しくお願いします。
救急隊、関係機関の皆様、お疲れ様でした。
カメラも松本空港に帰投したヘリの中に忘れてしまい・・・今日は写真がありません・・・
本日の担当は先月あまり出番がなかったホームページ担当のDr「こ」
複数傷病者事案によく当たるNs「ぴぃ」と追加のDr「た」でした。