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ドクターヘリ搭乗振り返り

2021年9月27日、午前9時過ぎ、秋晴れの晴天の中、長野県北部でのドクターヘリ要請があり、フライトドクター 、フライトナース と共に飛び立ちました。

今回は2件の要請に対応させて頂きました。

ドクターヘリ搭乗研修

糖尿病・内分泌代謝内科のF・Nです。

糖尿病分野、内分泌内科分野の後期研修をしておりましたが、他診療科ローテート等の縁があり、今年8月、9月の2か月間、救急科で勤務させて頂きました。

初期研修は新潟県の2次救急病院で研修しておりました。当時の研修病院では人口約45万人を対象として、私の研修病院を含めた3病院での2次救急輪番体制を敷いており、救急当番日には数多くの患者さんが受診してきます。

年末年始になると救急搬送、自力来院を合わせて170人を超える患者さんが受診する野戦病院でしたため、救急医療=野戦病院というイメージが強かったように思います。ドクターヘリについては運ばれてきた患者さんを診察治療するという考えはありましたが、自分が乗り込むということをイメージできませんでした。またドクターヘリは某有名映画のイメージしかなかったことから、今回は実際のドクターヘリ医療の見学ができるという貴重な機会を頂けたため、迷わず応募させて頂きました。

OJTとしてこれより以前に3日間待機しておりましたが、強風、霧等の悪天候で出動不可という状態が続き、中々ドクターヘリに乗ることができませんでした。

そのためドクターヘリ要請が来たときは状況が一瞬理解できず、反応が遅れてしまったと感じています。

本来ドクターヘリ要請がない、もしくは出動しなくても事が足りるに越したことがないことは言うまでもありませんが、この場で私が経験させていただいた内容を記載致します。

まず要請があってから数分で出動、離陸するという迅速さに驚きました。

離陸してからも救急隊からの情報提供を受け、患者さんの状態をできる限り把握し、今後必要になりうる処置を予測している、フライトドクターフライトナースの迅速さ正確さに驚かされました。

1件目は南小谷方面でしたが、ヘリコプターが現場近くには着陸困難であったことから安全な場所に着陸後、救急隊のスタッフが用意してくださった救急車両に飛び乗りランデブーポイントに向かい、患者さんと接触したところで救急車に載せて着陸地点に戻りました。

そこからヘリコプターに載せるまで全く無駄がなく、多職種の連携による迅速さに驚かされました。

2件目は佐久方面への出動でした。夕方近くであったことから、安全な場所で患者さんを乗せてから、近くの病院に搬送しました。現場の状況や患者さんの背景を考えて搬送病院を判断しなければならないフライトスタッフの判断力が大事になるということを実感させて頂きました。特に松本地区と佐久地区は山脈で隔てられているため、最短距離で行くことのできるドクターヘリは患者さんに早めに処置を始め、病院に搬送する上でとても重要であることを実感しました。

いずれの現場でも迅速かつ少ない処置で状態を見極める技術も大事であると感じました。また出動の影の見えないところで薬剤、器材が足りているか、無線の故障がないかという所を確認し、不足があれば補充するという目に見えない作業の大切さも学習させて頂きました。

一生縁がないと考えていたドクターヘリ医療を体験させて頂き、今後の医師人生においてとても有益だったと考えています。

この場を借りて貴重な経験の機会を与えてくださったドクターヘリスタッフ、現場でお世話になった消防や関係者皆様にこの場を借りてお礼を申し上げます。

どうもありがとうございました。

本日の担当は、DFr:も、FNs:KAN、FDrOJT:F・Nでした。


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